集客のための備忘録

忘れる、忘れられるを防ぐ
ちっちゃいパンフ

私たちは漫画制作会社。商品は販促やプロモーションの漫画で、お客さんは主にプロモーションにお困りの企業。しかし、いきなり「漫画を描いています、買ってください」と訴えても、漫画がすぐに売れない。

創業期によく依頼されたのは似顔絵。似顔絵を付けた名刺を作ったところ、インパクトもあってか少しずつ注文が増え、しばらく続けていました。別の問題が浮き掘りに。漫画の制作会社なのに、似顔絵の仕事ばかりで漫画に全く繋がらない。そんな訳で私たちは似顔絵の仕事を辞めることに。

ただ、お試しで買う商品としては「似顔絵」は優れた商品だったなと。
理由は分かりやすく手を出しやすい値段だったこと。

それで、作ったのが「4コマ漫画名刺」です。
ところが……。

名刺に4コマ漫画は効果的か?

結論は「効果的」でしたし、興味も持ってもらえる。
ところが……思ったほど売れない。なぜ?

一つには価格が高すぎた?

デザイン、4コマ漫画と2つ折り名刺の印刷(200枚)付きで10万円で売っていました。
なにせ、デザインと漫画の制作にあたりヒアリングが必要だし、漫画のネタも考えて、それぞれのラフデザインを提出して、なんだかんだ、ひと月ほど制作に時間がかかる。作る方はそれほど儲からないのに、買う方からは「名刺に10万って…」となるわけで。
売れるためにマーケティングサポートを付けたり、交流会の紹介をしたり、あれこれやっても…思ったように売れなかったと。

お客さんは名刺を変えたくない

今ある名刺を変えることに対する抵抗感。これも大きいように思える。
せっかく作った名刺、いろいろ考えて作って思い入れがあるかも。そうでないにせよ、大きな期待感はないし、めんどうなだけ。職業によって名刺を変えられない人もいた。

もう、あきらめるしかない…のか?

そんなこんなで「4コマ漫画名刺」は思ったように売れませんでしたと。

だったら、これらを克服すれば売れるだろう。
改めて「わかりやすいもの」で「どうお客さんの役に立つのか」をとことん追究した商品を作ることに。

まず、とことん余計なモノを省いたシンプルな商品にして、値段もとことん詰める。
実際にほとんどの人から「安い!」と言われる。

「4コマ漫画名刺」を「名刺と一緒に渡すカード」にする。
名刺交換で一緒に渡して保管してもらうことで忘れられなくなるカードです。
これだと「名刺」を変えることなく使ってもらえるかなと。内容はマーケティングで学んだ「お客さんが売れる」仕組みに沿ったつくり。

それが「ちっちゃいパンフ」です。

結果、販売開始からひと月で14件販売。今まであまりなかったご紹介もあって、非常に喜んでいただけたのかなと。入口商品は大事、絶対。

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ヤタロウ
通りすがりの漫画描きのヤタロウです。漫画制作のことならなんでもご相談承ります!どうぞ、よろしくお願いします!!