KYとはなんですか?
中川 こんにちは。
社長 こんにちは。
KYといえば「空気が読めない」だと思っていました。
KYを取り入れている会社が多いそうですね。どんなことをしているのでしょうか?
中川 KYは危険予知の略です。
危険の始まりがKで予知の始まりがYなのでKYというのです。
社長 へえ、ダイゴ(ウイッシュが決めポーズのタレント)が発祥ですか。時代が変わりましたね。
中川 あのう、KYというのは昭和50年代からあります。
社長 へえ、知りませんでした。
その危険予知とは何ですか?
中川 一歩間違うと重大な事故が起きる職場があります。具体的には建設とか鉱山、製鉄所、運送などです。
ちょっとしたミスで死亡事故まで起きます。
社長 それは大変な職場ですね。
中川 災害の原因はルールを守らない場合が多いのです。よくあるのがショートカット行動です。
社長 ショットカットはパソコンの用語ではないのですか?
中川 パソコンでは便利な機能ですが、人間の行動でショットカットをするとケガなどをしやすくなります。不幸が待ち受けています。
社長 どうしてですか?
中川 たとえば道が迂回しているが、芝生の上を歩くと直線になるような公園があるとします。迂回すると歩く距離が長いのですが芝生の上をあるくと直線なので移動距離が短くなります。立ち入り禁止を無視して芝生を横切るようなことがショットカットです。
社長 それでショートカットというのですね。
中川 たとえば、プレス機は指を挟まないように安全装置が取り付けられています。安全装置があると面倒で作業効率が落ちます。
だから、安全装置をはずして作業をする。これがショートカット行為です。
社長 なるほど。
それとKYは何の関係があるのですか?
中川 作業を行う前にどのような危険が潜んでいるかを洗い出し、それを全員で確認して今日一日、危険な作業をしないようにしようと声を掛け合うのです。
社長 円陣を組むのですか?
中川 それは各社、各職場で違いますが手を重ね合わせて誓うことはよくある風景です。
社長 ふーん、危険の洗い出しとはどんなことをするのですか?
中川 たとえば、社長が会社に出勤するとします。朝、雨だったらどう思いますか?
社長 いやだなあ、運転を気をつけなければと思います。
中川 それから?
社長 それからといわれても。
気をつけて運転します。
中川 そこが問題なのです。
気をつけて運転をするというのは抽象的です。それで交通事故がなくなれば世の中、事故はないはずです。
社長 では、いつもより十分気をつけて運転をします。これならいいでしょう?
中川 十分とはどんなことをするのですか?
社長 十分は十分です、それ以上のことはありません。
中川 という結果、事故が起きやすいのです。
社長 ではどうすればいいのですか?
中川 雨の日は特に危ないと思われるのはどういう状態のときですか?
社長 自転車を見たときですね。
自転車に乗っている人は雨が降っているので、周囲を見る余裕がありません。
だから、自転車を見かけたらよけるようにしています。
中川 それをKYというのです。
出勤前に「自転車を見かけたら十分な間隔をとって運転する」と危険予知(=KY)するのです。
社長 なるほど!
これはいいですね。
空気が読めないKYではなく会社で使っているKYは空気を読むのですね。
中川 どうですか?
御社でも取り入れては?
社長 営業マンは車の運転が多いので、いいともいます。早速、導入します。
れた作業に危険が潜んでいます。
それをあらかじめ洗い出し自覚をして作業をするのです。
日本は労災の件数が下がっています。
その背景にはKYのような地道な活動も寄与しています。
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