基本給連動だとなぜダメなのですか?
会社の退職金制度は基本給連動になっていますね。
社長 ええ、退職金制度はどこもそうしているのでしょう?
中川 今の制度を導入したいきさつは?
社長 そろそろうちも退職金制度があったほうがいいかなっと思って
中川 生保さんから提案があったのでは?
社長 はっきりは覚えていませんが、そのような気もします。
中川 生命保険が提案する退職金制度は基本給連動になっていることが多いですね。
社長 それが退職金制度なのでは?
中川 そうですね。中川も以前は基本給連動の退職金制度しかないと思っていました。
社長 はい。
中川 ところが、ある50人の会社で、部長の退職金が2600万円となってびっくりした社長がいます。
社長 2600万円ですか?
中川 そうなんです。そして事務員さんの退職金が2200万円なんです。
社長 高いですね。それでどうなりました?
中川 社長はびっくりして中川に退職金制度の相談をしたいと電話がありました。
社長 で、うまくいきましたか?
中川 目の前に辞める人がいて、退職金規程で計算をするとそれだけ払わなければならないのですからうまい手はありません。
社長 その社長は困ったでしょう?
中川 困ったことと、払わなければならないことは別です。
社長 そうですね。困まったでしょう。
中川 どうしようもありません。
その会社の根本的な原因は、退職金を基本給連動で計算することになっていたからです。
社長 どうして、それが原因なのですか?
中川 その会社は、せいぜい500万円以上の退職金を払うつもりだったのです。
しかし、基本給が退職金と連動していることを忘れて、基本給を上げたから、このような事態になったのです。
社長 もっと、早く気がつかなかったのですか?
中川 その会社は、定年退職者が初めてだったのです。それまでは、中途退職していたので、退職金はせいぜい数十万円程度ですんでいたので、気づかなかったのです。
勤続年数が浅いこともありますし。
社長 それは人ごとではないですね。私も、基本給を上げると退職金も上がることを忘れていました。
中川 多くの経営者はそうです。そしてあわてるのです。
社長 それはいいことを聞きました。
退職金が、勤続年数係数×基本給で決めている会社がほとんどです。
中川が退職金の将来予測をして差し上げると経営者の顔が変わることを何度も経験しています。中小企業は、中途採用し、中途で退職する人が多く定年退職がほとんどいません。
それで気づかないのです。
まずは、自社の退職金の将来の予測をすることです。
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