集合研修日に年休を申請した場合
社長 こんにちは。
Aさんについて相談です。
中川 はい、何でしょうか?
社長 当社で平日に集合研修を行うことになったのですが、Aさんがその日に年休を申請してきたのです。
しかし、当日休まれると研修が成り立ちません。このような場合は年休を拒否できますか?
中川 その研修にAさんが欠席したらどうなるのですか?
社長 研修が成立しません。
4人一組のグループ研修なのです。
1人欠けてるとその研修はできないのです。その研修をしないと業務に支障がでます。
中川 Aさんが年休をとる理由はなんですか?
社長 たまには休みたいからだと言っています。
中川 そうですか。
研修の重要性とAさんの年休を取る理由を比較すると研修のほうが重要ですね。そういう場合は年休を拒否できます。
社長 それでもAさんが休んだら年休を認めなければダメですか?
中川 年休を認めないのですから当日は欠勤となります。
社長 そうですか。
中川 ところで、Aさんに研修の必要性を話していますか?
社長 話をしたつもりですが、重要性について強く言わなかったようです。
改めてAさんに研修の必要性を説明します。
中川 そうしましょう。
従業員が申請してきた年休を拒否することを時季(時期ではなりません)変更権の行使といいます。
年休は申請があれば原則として認めなければなりません。
しかし、年休を認めると業務に重大な支障がある場合は時季変更権の行使ができます。
たとえば、決算期や月末期の繁忙期で代替要員の手当がつかないとか、今回の事例のように本人が参加しないと成立しな研修などの場合は時季変更権を行使することができます。
単に慢性的な人員不足により業務に支障がある場合は、時季変更権は使えません。
時季変更ができるのはよほどの事情に限りますのでご注意を。
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