8時間以上の休憩時間
社長 こんにちは。
今日は休憩時間の長さについて教えてください。
パートの休憩時間は45分で、社員の休憩時間は60分とすべきだと雑誌で読んだことがあるのです。この意味が分からないのです。
中川 法律では、6時間を超えて8時間までは45分以上の休憩時間を与えなければならないとあります。
社長 え? 45分で良いのですか。
では、うちは休憩時間が60分ですが、長すぎますね。法律違反ですか?
中川 社長、あわてないでください。45分以上ですから、60分でも120分でもOKです。
社長 なんだ、そうなんですか。
ところで120分の休憩をしている会社があるのですか?昼休みを2時間もとったら仕事に差し支えるでしょう。
中川 2時間や4時間の休憩を与えている会社がありますよ。
社長 へえ、うらやましいねえ
中川 たとえば飲食や宿泊業は仕事の波が大きいので、そのような休憩時間を与えています。
珍しくありません。
社長 そうなんですか。
中川 休憩時間は8時間までは45分の休憩時間でも良いのですが、8時間を超えると60分以上の休憩時間を与えなければなりません。
社長 8時間を超える場合といいますと、8時間までだと45分の休憩時間で良いのですね。
では、うちは、8時間労働ですから45分でいいのか。休憩時間を60分から45分に変更しようかなあ。その分、早く帰宅できるし。
中川 たしかに、そのとおりです。
しかし、残業をする社員の休憩時間はどうなりますか?
社長 え? 残業する場合も考えなければならないのですか?うちは、所定労働時間が8時間ですから、45分でいいのでしょう?
中川 違います。
8時間を超える仕事をした場合は60分の休憩時間を与えなければならないのです。
社長 うちの社員は残業するのが当たり前になっています。
そうすると、8時間を超えるので60分以上の休憩時間を与えなければならないのですね。
中川 そのとおりです。
社長 パートは4時間なので、休憩時間は与えなくても良いのですね。
中川 そのとおりです。
社長 なるほど。
中川 8時間までであれば45分で良いのですが、ほとんどの会社は残業があります。8時間を超えて仕事をする場合は60分以上の休憩を与えなければなりません。
そうなると、昼休みが45分の会社は、残業時間中に15分以上の休憩時間を与えなければなりません。
社長 それは、管理が大変ですね。
中川 それに、忙しいから残業をするわけですから、残業している最中に15分の休憩をとることは現実的ではありません。
社長 よくわかりました。
パートでも6時間を超える場合は60分の休憩でもOKということですね。
時間管理がややこしくなりますから、うちでは今までとおり休憩時間は60分とします。
中川 それが現実的です。
休憩時間は6時間を超える場合は少なくとも45分、8時間を超える場合はすくなくとも60分の休憩時間を与えなければなりません。
休憩時間は仕事の途中で与えなければなりません。
仕事が終わってから休憩時間を与えることは休憩時間ではありません。
休憩時間はあくまでも仕事の途中に与えなければなりません。
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