】払わなかった場合の会社のリスク
社長 こんにちは。
残業代について質問です。
中川 はい、なんでしょうか?
社長 もし、残業代を払わなかったらどうなりますか?
中川 はぁ?全額払わないのですか?
社長 たとえば、残業時間の規制を月30時間しているので実際は40時間残業をしていても30時間しか申請していないような場合です。結果的に10時間は残業代を払っていないことになります。
中川 それはまずいですね。
もし、払わなかった場合は訴訟になる可能性があります。
社長 訴訟になったらどうなりますか?
中川 仮に裁判所で争うのであれば弁護士費用がかかりますね。裁判のための証拠書類の整備で多くの労力がかかります。
社長 他には?
中川 もし、残業代未払となり、未払分を払わなければならない場合は遅延損害金をプラスして払わなければなりません。
社長 遅延損害金とはなんですか?
中川 裁判所が支払を命じます。
御社は営利法人ですから年6%の割合となります。
それに従業員から請求があればプラスして年14.6%の遅延損害金も払わなければなりません。
社長 合わせると20.6%ですか。
中川 それだけではありません。
場合によっては付加金の支払いを命じられます。
社長 付加金とは何ですか?
中川 怒りの鉄槌(てっつい)です。
懲らしめのためです。
社長 どのくらい払うのですか?
中川 裁判所の判断次第です。
0%~100%の範囲で判決がでます。
社長 100%ということは倍と言うことですか?
中川 そういうことです。
未払い金が100万円あったとしたら付加金も100万円になる可能性があるのです。遅延損害金を含めると合計で約220万円です。
社長 それは大変ですね。
中川 その他に労働基準監督署が労働基準法違反として刑事罰を与えることがあります。
社長 ええ!!!まだあるのですか!
中川 未払残業代を払わなかった場合ですが、6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金を科せられることもあります。
社長 わかりました。
早速幹部会議を開催し未払残業がないように対策を立てます。
本来残業代を払わなければならないのに払っていない場合のリスクは
1.裁判になる
2.労働基準監督署による監督指導・刑事罰
の2点があります。
あなたの会社は未払賃金はないでしょうか?
経営者のご存じないところで行われている可能性もあります。
その場合でも経営者は知らなかったと責任逃れできないのです。
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