手首にタトゥーを入れた営業社員
社長 こんにちは。
Aさんについて相談です。
中川 はい、なんでしょうか?
社長 Aさんは営業社員です。
先日、遊び半分に手首にタトゥーを入れてきました。長袖のシャツを着ても袖口からチラチラと見えるときがあります。
どのように対応したらいいですか?
中川 御社は職種柄、営業マンは真夏でもスーツにネクタイをして接客しています。お客に不快な思いをさせるでしょうね。
社長 そうです。
Aさんはそれが相手に不快な思いを与えることに気づかなかったというのです。遊び半分で入れたと言っています。自覚が足りません。
中川 そうですね。
社長 ところがAさんは、タトゥーを入れることは、個人的な趣味である。
女性はピアスなどをしても問題にしていないのに、なぜ、だめなのかと反論してきたのです。
中川 それは困りましたね。
確かに個人的な趣味まで会社が介入できませんから。
しかし、タトゥーは反社会的勢力を連想されやすいのが、日本の風土です。女性のピアスとは違います。
社長 そうですね。
女性のピアスは不快に感じませんが、男性の場合はちょっと不快ですね。鼻とか唇につけているとなおさらです。
中川 そうですね。
会社として、営業マンの服装について何か定めていますか?
社長 定めていません。
中川 それでは、従業員は自分の判断で服装を決めることになりますね。
たとえば、会社のイメージを損なうような、ど派手なスーツを着た場合、会社としては止めさせたいと思っても、基準がなければ、注意するのは難しくなります。
社長 つまり、服装などの規程を定めるべきだということですか?
中川 そうです。
その中に、タトゥーを入れてはいけないと定めるのです。
社長 そうしましょう。
今、問題が起きているAさんにはどうしたらいいでしょう?
中川 タトゥーは女性のピアスとは相手に与える印象が違うことを説明して、Aさんに納得してもらうことです。
それから、タトゥーを消すように要求しましょう。
社長 タトゥーを消すことはできるのですか?
中川 ネットで調べるといろいろな方法があることが分かります。
社長 Aさんが消すことを拒否したらどうしたらいいですか?
中川 営業以外の部署に配置転換をしましょう。
社長 配置転換も拒否したら?
中川 それは業務命令違反となります。場合によっては懲戒解雇もありえます。
社長 わかりました。
身だしなみは個人的な趣向なので、会社が制限することは限界があります。
しかし、身だしなみが会社の業務に与える影響が強い職種では制限をすることは可能です。
先日、内科に行きましたら医師が白衣ではなく、Tシャツでした。これが医師なの?大丈夫?と感じたものです。妻・志津江に話しましたら、白衣だと子供が恐れるので、そのようにしているのだと教えてくれました。
身だしなみは難しい問題ですね。
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