過半数代表とは
中川 こんにちは。
社長 こんにちは。
今日は就業規則の意見書に記載する過半数代表について質問をします。
中川 はい、どのようなことですか?
社長 就業規則を変更した場合は監督署に届け出なければなりませんね。
中川 はい。そのとおりです。
社長 そのときに意見書を添付しなければならないのですが、意見書に署名する従業員の過半数を代表するものについてよく分からないのです。
中川 まず、従業員とは何かから整理しましょう。
社長 従業員は私を除く全員ではないのですか?
中川 この場合の従業員とは、経営者や管理監督者が含まれません。
社長 では、うちの場合で言えば係長以下ということになりますね。
中川 管理監督者は判断基準があります。
社長の会社の課長以上は法律で言う管理監督者であることを前提に話を進めますね。
社長 いわゆる「名ばかり管理職」があるからですね。
中川 従業員の中に管理監督者は含まれませんので、従業員代表は部長、課長以外の人から選ばなければなりません。
社長 従業員代表といえば、部長かと錯覚しますね。
中川 ええ、少なからず、勘違いして部長が従業員代表となっています。
社長 人のことは言えませんね。私も。
中川 で、従業員代表はどうやって選んでいますか?
社長 総務の人が適当な人を選んでいます。
中川 その人は過半数を代表する人ですか?
社長 質問の意味がよく分かりません。
会社が指名して代表とするのですから、過半数どころか全員の代表です。おかしいですか?
中川 従業員の代表とはたとえば、労働組合の組合長のような人です。
社長 うちは、労働組合がありませんから、そのような人はいません。
中川 たしかに。
労働組合の組合長は組合員が選挙などをして選出しています。
社長 そうなんですか。
中川 労働組合がない場合は、従業員同士で選挙などをして選出しなければなりません。
社長 え? 選挙ですか?
中川 別に選挙でなくても管理監督者を除く従業員が話し合いで決めても良いのです。
社長 会社が指名してはだめですか?
中川 労働組合の組合長は会社が指名できないでしょう?
社長 それはどうですね。
中川 それ一緒です。
社長 従業員同士で話し合いをさせて決めるのですか。めんどうですね。
中川 でも、そうしなければなりません。
10人以上の従業員がいる会社は就業規則の作成が義務づけられています。
作成した就業規則は労働基準監督署に届でなければなりません。
その場合、従業員代表の意見書を添付しなければならないのです。
意見書に署名捺印してもらうために従業員代表の選出が必要です。
従業員代表の選出は管理監督者を除く全員が選挙などによる民主的な方法で行わなければなりません。
選挙、挙手、話し合い、持ち回りなどがあります。
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