もりもり君

もりもり君061【就業規則】

出張の場合の電車代

もりもり君第61話
中川 こんにちは。

社長 こんにちは。今日は、出張旅費について教えてください。

中川 はい、出張旅費ですね。
どんなことですか?

社長 先日、総務課長から相談がありました。

中川 ほう

社長 出張旅費についての悩みでした。

中川 出張旅費でもめているのですか?

社長 ある営業マンが前借りをするのです。

中川 それが問題なのですか?

社長 切符を買わなければならないからというのが理由だそうです。

中川 それはヤムを得ないでしょう。
サラリーマンの小遣いはしれていますから。

社長 それは、かまわないのですが、総務課長曰く「チケットセンターで安い切符を買って、交通費を浮かせているようだ」というのです。

中川 ありがちな話ですね。

社長 それで出張旅費は実費精算をするようにすべきだと相談されました。

中川 社長はどう思います?

社長 ちりも積もれば山となると言います。
うちでは、コストダウンをトコトン詰めています。見逃すわけにはいかないかと、思っています。

中川 そうですか。
ところで、それは新幹線ですか?

社長 新幹線が多いです。
ローカルな地域での特急も時々あります。

中川 新幹線といっても自由席、指定席、グリーン車とありますよね?

社長 指定席の旅費です。

中川 であれば、社員が自由席に乗るとその差額が浮きますよね?

社長 それはそうです。

中川 新幹線にも早割というものがあります。また、ポイントがたまるとグリーン車に無料で乗車できるカードもあります。

社長 中川さん、詳しいですね。

中川 全国をセミナーのため出張しましたので。

社長 で、中川さんの言いたいことは?

中川 自由席に乗車、早割、カードなど交通費を浮かせる手段はいろいろあるのです。
チケットセンターだけがその手段ではないと言うことです。

社長 出張する人にいちいと確認するわけにはいきませんね。交通費は実費精算というのは無理があるということですか?

中川 原則は実費精算です。
しかし、細かな点まで踏み込むと大変テマがかかります。それで、緩やかな実費精算が良いと思います。

社長 ゆるやかな実費精算といいますと?

中川 就業規則に主張旅費の原則を記載し、その通りに支払うことです。チケットセンターで安い切符を買うとか、自由席に乗るというのは、ある意味本人の企業努力と言えます。
そこは大目に見ましょうと言うことです。

社長 なるほど。一理ありますね。
しかし、うちは東京から新大阪までは頻繁に出張があります。しかも、回数を予想できます。

中川 そうですか。
そうであれば、会社がチケットセンターでチケットを購入し、現物を本人に渡せば良いのではないでしょうか?

社長 なるほど!

中川コメント

出張旅費は日当、宿泊費などを工夫して差額を浮かせて飲食などに流用するのが楽しみでもあります。

ささやかな楽しみを奪い去るのもどうでしょうか?

しかし、定期的は出張があれば、会社でチケットセンターで購入し、現物を本人に渡すとコスト削減になります。

ただし、チケットセンターで購入するテマヒマやチケットの保管、管理方法などをきちんとしておかないとかえって、コストアップということもあります。

担当者は目先の損得だけの視野になりがちです。
経営者は、視野を広く持って出張旅費の方針をだすといいでしょう。

c中川式賃金研究所 画屋(かくや)

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