もりもり君042【採用】

社長　こんにちは。
当社は介護関係の事業です。先日、正社員が体調不良なので夜勤を免除して欲しいと言われました。
当社では、正社員は夜勤をすることが前提です。夜勤ができないのであれば、契約社員となります。

中川　そうですか。
では、そうすればいいでしょう。

社長　そうすると給料も減額になります。

中川　社内規定でそのような条件であればそれでよいです。

社長　しかし、同業者が乱立して、介護職は奪い合いの状態です。
給料を下げると辞めて同業他社に行くでしょう。
そうなると募集してもなかなか応募がないので、人手不足になります。
それでなくてもぎりぎりでやっていますので、困ります。

中川　難しい問題ですね。
基本的な考え方は、労働市場で従業員を求めるのですからマーケッティングで動いています。

社長　といいますと？

中川　需要と供給の関係です。
需要が多いつまり、求人が多ければ給料は高くなります。
供給が多い、つまり休職者が多ければ給料は安くなります。
介護職は需要が多いのですから、それなりの給料にしなければ逃げていきます。

社長　それはそうですが、夜勤ができない人と夜勤ができる人を同じ給料にすれば、夜勤をやってくれる人が少なくなります。

中川　であれば、夜勤をする人の手当を増額するなどで解決しましょう。

社長　介護は収入が決まっているのです。手当を増やしたいですが、そうすると人件費が上がり経営が苦しくなります。

中川　そうですか。
経営が成り立たなければ廃業することになりますね。

社長　そんな極端なことを言わないで！

中川　同業者も同じ土俵で戦っています。
苦しいながらも工夫をしながら経営をすることになります。

社長　どのように工夫をすればいいですか？

中川　効率の良い経営をすることです。

社長　それが分かれば苦労はありません。

中川　経営者は常に勉強をし続けなければ競争に負けますよ。

社長　どのような勉強がいいでしょう？

中川　ランチェスター戦略が良いかと思います。

社長　どんなものがあるのですか？

中川　介護は医療と同じ分野なので下記のＣＤの購読を推奨します。
「院長が経営に徹するからスタッフが育ち、患者の支持が高まる。
５年で顧客1.8倍の歯科医院　杉田歯科医院の増客・増益事例」
→　http://nakagawa-consul.com/cd-dvd/cd-07.html

社長　ほう、早速勉強します。

中川　派遣社員などが増えている時代背景ですから、正社員はあこがれとなっています。
次のようなサラリーマン川柳があります。
「何になる？　子供の答えは　正社員」　（氷河期）
「お見合いの　決め手になった　正社員」（詠み人知らず）
正社員募集で求人すると多数の応募者がくるのですが、業界によってはこないのです。

社長　その典型が介護ということですか？

中川　そうです。正社員が不足している業界は
医療・福祉業
建設業
郵便業
運送業
情報通信業
です。

社長　求人で苦労している業界が結構あるのですね。

中川　そうですね。余剰になっているのが「金融業・保険業」です。「製造業」は過不足ありません。

社長　分かりました。
マーケットを重視して給料を考えます。